・人間というものは鎖切っては

人間というものは鎖切っては

堕ちるしかない運命で繋がれる


赤い糸ならぬ血痕の飛沫

意図し縒る 愛し恋し

小石躓きて 妻 隣りに寄る


天を見下す夜景と言う人工物


短かき命に懸命に往く

何も残らない躯も思いも

こうやって積み重なる


罪深きものの私怨は燻る

終幕は紫だ

朝日は染める冥燈を秘す

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