薄ら笑いの風は

薄ら笑いの風は

施錠の扉を空け放った

うら若き乙女に幸いを与えんと

寝ぼけ眼の鶯は一世に囀り

花瓶から零れたエキスは

紅い染みとなり

菌糸の血筋は

新たな清明の星を得た。

見にくくも小さき者、哀れな華

咲くことも許されず

冷たい棺に浸されても尚

幸せの意味を 時に限りを


一理ありて。

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