第38話奏上の命國

奏上の國 

華花は依り競い合い 

悦びの唄を

 

賜るは軌跡 

逢い愛す未知の 

希望は重く鈍く


纏う虚空に

白雉は緩く落下し

痴情は宵と 

彼岸の華が

儚げに遷ろう


根底は終年に 

慾有るのが畜生


信ずれば

地平と水平を

湧ける空の器


海の灯台葛の華

螺旋と絡まり

ずぶのずぶ


達観し如何にも

在り想で清く脆く


結極の末

ハジマリもオワリも

揺らいでユク身

雫堕とす華は開かれる

天の扉


還り咲いて嗄れ散って往く

自らを孵る瀬に何が見えるだろうか?


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