第16話 落涙
濁りきった水溜まりに無数の瞳はこちらを睨んでいる
ボクは頑張って、この手で救ってあげたくて
心見たら根底には慟哭する自分の片目が転げ
侘し気に泣き喚いていて
しくしく、粛粛、清々
うつろゐかわる
水溜まりには青空が晴れ渡り移り込む
その天にボクは風も無く凪いでゆく
地に染みる水溜まりはとても清い
心此処にあらず「落涙」
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