指輪
ドアを後ろ手 指輪残して
あんたのいない部屋
信じられなくて
換気扇の電源 切れ
糖分足りたら 知恵を絞れ
ターンテーブルの汚れを取れ
忘れたいんなら 夢みたいな日々
九蓮宝燈 ツモったら死ね
逍遥遊を追いかけ続け
あんたのいない 家の寂しさ
匂いも温もりも
忘れられなくて
クローズキッチンの外へと行け
今から追ったら 会えるかもしれん
有刺鉄線の遥かを跳べ
斉物論の抄本を覚え
大言壮語を掲げ上げて
甚だ空疎な俺を許して
わかりきっていたんだ
「忘れてほしい」と嘘ついて
強がりだって
恥ずかしくて
しょうがなくて
「演じたっていいんだ」
生まれた時から寂しくて
温かかった
あんたの声
俺の指には
まだ
生存報告 陰気に生きて
寄り添うだけじゃ 未来はねえ
観念放逸 振り回して
暴君の後ろに 導いていけ
亭主関白に違いはねえ
黒歴史さえ糧にしていけ
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