砂漠

目の前には 誰もいない

ここは砂漠

昼の白い 月を目指し

西へ一人

墓標だけが 並んでいる

地平線まで

井戸の水で 流し込んだ

赤い遺灰



はっと思い出したんだ

この脳裏の君

ふっと泡に消える日々

白昼夢の中

無邪気に追いかけてた



君のくれた孤独が今も

僕を遠くへ導いている

まるで当てのない旅でいい

夢を愚かに信じて前へ



まだ見ぬ地平線の彼方に

君の姿がありますように

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