鬼頭くん主役 💝

鬼頭家のバレンタイン㊤


かがり町のバレンタイン2022💝です。

今年のギフトはだん恋本編より十年遡って、忍たちが小学生の頃のお話です。レイアウト的にはPC閲覧を推奨。



その① 【夕刻、十年前の鬼頭医院】


森 屋「では先生、お疲れ様でした……」

鬼 頭「お疲れ様です森屋くん。また次週、宜しくお願いします」


▼ 鬼頭医院、2月13日の診察終了



この頃、開業ほやほやの鬼頭医院は患者数も少なく、お暇でした。現在のバグった診察時間と違い、すんなり締めて帰れていたのです(かがり町百景【鬼頭医院と衝撃の診察時間】より)。



鬼 頭「さてと。――忍、待たせたな。帰るぞ」


▼ 待合室の長椅子に、ぽつんとひとり待っていたのは、


しのぶ「あの……ひとばん、おせわになります(ぺこり)」


鬼 頭「いいよ。ただ俺、ガキのおもりってしたことねーんだよ。あんま期待すんな」

しのぶ「はい」


鬼 頭「とりあえず、出よっか」

しのぶ「……はい」


▼ 戸締りOK~かがり町のセンター街へGO 🚗



晩飯どうする!?}ψ(*`▽´*ψ (σ - σ*))){にく…




その② 【ちょっぴり時間を巻き戻して、その日のお昼過ぎ】


鬼頭先生「はい、篠塚さんはいわゆる風邪ですね」


綺麗な鷹史「だよねだよねそうだよね こんなツラいんだもん。頭くらくら、全身ぶるぶる、腹も痛ぇしインフルとかノロとか……(間) Σえ、なんて?」


鬼頭先生「風邪」


▼ 風邪


綺麗な鷹史「え、どうするの?」

鬼頭先生「家帰って、今日は店休んで、はよ寝ろやボケ」


綺麗な鷹史「え、それだけ?」

鬼頭先生「お薬出しておきます。水分をよく摂ること、アルコールはいけません。で、診察終わり」


綺麗な鷹史「ちょマテよ。風邪って、こどもに移るよね?」

鬼頭先生「そうですね。忍は身体弱いし、なるべく接触しないよう心掛け……」


綺麗な鷹史「……💡」


▼ じっ(熱っぽい鷹史のまなざし)


鬼頭先生「し、篠塚さん?」

綺麗な鷹史「ひとつ提案なんだけど、鬼頭先生、この熱のあいだを……なんとかしてくんねぇ、かな」


鬼頭先生「え……何ちょっ、……勤務中なんだけど;; え」


▼じわじわ迫る、綺麗な頃の鷹史青年


綺麗な鷹史「俺が、この風邪を……大事な忍に、移さねぇように……先生を、利用したい、」


鬼頭先生「Σおいいいいい俺に移そうとか、そういうくそ発想じゃねーよな!?」

綺麗な鷹史「……しのちゃん、預かって♡(囁き)」


鬼頭先生「いやいいぜこの際来いよけど場所だけは変えようぜ って、……はア?」

綺麗な鷹史「あり、がと(蕩ける微笑)」


鬼頭先生「……はア?」



▼ はああああああああああああああア⁉ by鬼頭精一郎




その③ 【……してやられた、鬼頭先生でした】


鬼 頭「(運転中)……あの野郎。どこであんな房中術を覚えやがった」


▼ イラついてても鬼頭先生の運転は、おだやか。


しのぶ「防虫? 虫食いかな」


鬼 頭「おー。アホ鷹史に悪い虫がつかねーように、忍ちゃんと見張っとけよ」

しのぶ「はい」


鬼 頭「……で。ひとまず今夜、忍はうちに泊まってもらうが、」

しのぶ「はい」


鬼 頭「ぶっちゃけ俺んち、引っ越したばかりで、何も無ぇんだわー」


▼ マンション買いました by鬼頭精一郎


しのぶ「だいじょうぶです。歯みがきとか、持ってきました」


▼ しのぶはリュックサックを掲げた✧


鬼 頭「お泊りセットな」

しのぶ「ひとの家におとまり……はじめて(どきどき)」


鬼 頭「そうかそうか。というよりウチ、予備の布団が無ぇんだよなー」

しのぶ「お客さんが来たとき、こまらないの?」


鬼 頭「おー。お客さん来たら一緒に寝るから、いらないんだぜー」

しのぶ「?そうなんだ?」


▼ 大人のお泊り会、よくわからない… by忍(小2)


鬼 頭「ガキ相手に、ちょっと意地悪だったかハッハッハ✧」

しのぶ「じゃあ、ごんぞうさんが来ても、いっしょに寝るんですか」


鬼 頭「は……」


 ___________

/ (σ - σ) (*`▽´*) \ {!

¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯

↑ 鬼頭車・車内



鬼 頭「Σぎゃああああ、おまっ気色悪い事いうんじゃねーよ!!」

しのぶ「?ちがうんだ?」


鬼 頭「ゴリラなんか来ねーよw 興味も無ぇし、エントランスから上げねーよォ! 獣禁止だ、うちのマンション!」


しのぶ「でも友だちでしょ。ふじ田とか、まつ雪しんくんとか、うちに泊まりにきたら新しい布団だしてくれるよ、たか史」


鬼 頭「へー。じゃあ今度お泊り会するとき、鬼頭さんも呼べよな。俺ァ……鷹史の汚部屋で我慢すっからさ」


しのぶ「いいよ。あ……やっぱりだめ」


鬼 頭「だめとかw とりあえず到着だ、商店街で物色すっぜ!」

しのぶ「うん(……ぶっしょく?)」


▼ 駅前駐車場『松雪コインパーク』



駅近くの空き地を利用した駐車場です。かがり商店街の拡張計画のため、町が買い上げる予定の土地です。かがり商店街にはこの後、外国人店主たちのお店を集めた『世界ロード』というエリアが誕生し、この土地には、若きアメリカ人店主の『超肉屋ラバーズ』というミート・ショップが建つのです。が、それはもう少し先のお話……🍖



鬼 頭「ほら忍、駐車券を持ってろ。失くすな」

しのぶ「うん」


▼ 恋愛以外は、すぐフラグにする鬼頭先生




その④ 【かがり商店街に着きました】


鬼 頭「篠塚家ってさ、殆ど外食をしないだろ」

しのぶ「しないです。たか史がごはん、作ってくれる」


鬼 頭「俺よ、自炊はしねーんだわ。だから忍がテキトーに店選びな」

しのぶ「Σえ…… え(こころ細くなる)」


鬼 頭「いろいろ店があっから、ちゃちゃっとキメちまって」

しのぶ「えっと……よくわからない」


鬼 頭「……」

しのぶ「……」


鬼 頭「……」

しのぶ「……」


鬼 頭「テキトーでいいよ」

しのぶ「……」


鬼 頭「……テキトー、で」

しのぶ「……」


鬼 頭「……」

しのぶ「……」



▼ その頃のふじた inふじた山


∞   ∞

 ∞~ ก(・∀・ ก){むげん蝶々だー

∞         ∞



鬼 頭「……」

しのぶ「……」


鬼 頭「……」

しのぶ「……」


鬼 頭「……ファミレスでいい?」

しのぶ「ファミレスだぁ!(嬉)」


▼ しのづかダッシュ


鬼 頭「Σなッ……急に走るな、転ぶぞ!」

しのぶ「はやくはやく!(てけてけてけ)」


鬼 頭「あ全然速くねーわ、忍って短距離走苦手だろ」

しのぶ「! (///σ - σ///)」




その⑤ 【ちょっと高級『ロイヤルニャンコ』🍴】


しのぶ「ロイヤルニャンコだ! ほんとうに⁉ お高いんだよ⁉」

鬼 頭「ほら俺って、ロイニャ派だから✧(ドヤァ)」


▼ 看板の下で、高笑いする鬼頭青年(スーツ姿)



ギャハハハ [Royal Cat] ハハハハハ

          。〇🍖

✧✧✧✧ <(*`▽´*)>(*σ - σ*) ✧✧✧✧



しのぶ「あ、きとうさんきとうさん」

鬼 頭「おとうさんおとうさん、みたいに言うな」


しのぶ「バレンタインのチョコレートふぇあ、だよ」

鬼 頭「おいおい、デカパフェとか食いたいのかよー、ガキだな」


しのぶ「うちっていつも、デザートまで頼まないから////」

鬼 頭「ウッ……(涙)今夜くらいは、好きなもん食えよな」


▼ それはあざといしのちゃんの嘘! by鷹史


しのぶ「た、頼むけど……たか史のひと口ちょうだいが、巨大」

鬼 頭「それしぬほど解る……」


▼ メタボの気配…… by主治医


鬼 頭「Σアレ、つーかバレンタインかよー!」

しのぶ「バレンタインは、明日だよ」


鬼 頭「た……鷹史、ソレわかってた?」

しのぶ「たか史は わかってるよ?(カレンダーデコが凄い)」


鬼 頭「準備してた?」

しのぶ「準備はしてないよ」


鬼 頭「だよなぁ……」


▼ 割烹たかしの★情人節ばれんたいん恒例、当日どたばた準備


しのぶ「きとうさんも、チョコ欲しいの?」


鬼 頭「貰ってやってもいい(ドーン)」

しのぶ「そうですか」




その⑥ 【お呼ばれ待ちの、先客がいました】


鬼 頭「ショーケースに張りついてないで、入るぞ!(腕ぐい)」

しのぶ「うん……」


▼ カランカラ~ン(ドア・オープン)


(- _- (≖ _ ≖){?


松雪父「……」

まつ雪「……」


Σ(- _- (≖´_`≖){!


松雪父「……誘拐か」

まつ雪「……誘拐だ」


鬼 頭「Σ違ぇーーーーよッ」



▼ 順番(お呼ばれ)待ちの松雪親子と、はちあわせ



鬼 頭「なんでテメーがいるんデスカ、オーラゴラ」

松雪父「……貴様こそ、何故忍くんを連れている」


▼ 👹 vs ⛄


しのぶ「しんくんパパだ、こんばんは」


Σ(≖ _ ≖) (σ - σ)))`▽´*)ψ{うお



松雪父「…、」

松雪父「……(思考中)」

松雪父「………(もっと思考中)」


松雪父「………………こんばんは。」


鬼 頭「Σブハッw」


▼ 松雪父は、こども慣れしていない




その⑦ 【……闇への誘い……】


しのぶ「しんくんたち、どうしてロイニャに?」


まつ雪「今日、家せい夫をクビにしたんだ。だから外で夕はん食べることになった」


▼ ≣ 松雪家の闇 ≣


まつ雪「ロイニャで正解。しのと、会えた!」

しのぶ「しんくんの家も、ロイニャ派なの? やっぱりじょうりゅうかいきゅう、だね」


まつ雪「だって、しのがよくロイヤルニャンコの話をするじゃん。来てみたかった」

しのぶ「そ……そんなにロイニャの話したかな////」


▼ 同級生の証言



\  し て る  /

 (・∀・)(◎□◎)( ‐`д ‐´)



鬼 頭「オイオーラコラ。いつまでも疑惑の目で、俺を見てんじゃねぇ」

松雪父「……説明願おうか」


鬼 頭「今日、鷹史のヤツが風邪こいてよ。一晩だけど忍の、面倒を押し付けられた・・・・・・・・・・ってワケ」


しのぶ「……。」

まつ雪「しの?」


松雪父「それは、……大変じゃないか」

鬼 頭「だろ、鷹史の思いつきって本当困るんだぜー。まあ俺しか頼れねんだろうがギャハハハ!!!!」


松雪父「……手に余るようなら、忍くんはうちで預かろう。篠塚さんには私のほうから、連絡を入れておく。決まりだ」


鬼 頭「Σ決まるな! はァ、……なんでそうなるんだ」


▼ 忍が凍りはじめる


しのぶ「……。」


松雪父「食事を済ませたら、精一郎は帰るといい。……なんなら、今すぐ消えても構わん」

鬼 頭「外野はテメーなんだよ、すっこんでろボケ!」


まつ雪「そうだよ、しの! うちにおいでよ、きとう先生の家って、なにもないだろうし、つまんないよぜったい!」


鬼 頭「Σオイーッ!」


松雪父「……さあ、忍くんうちにおいで」


▼ 大きな手をさし伸べる、闇をまといし松雪家


しのぶ「……うん」


▼ ぱしっ(払)



(≖ _ ≖) ≣ ୧(*`▽´*)୨ (σ - σ){!



鬼 頭「……出るぞ、忍」

しのぶ「え?」


鬼 頭「今すぐ! ロイヤルニャンコから! 撤収――ッ」

しのぶ「ええ!?」


▼ ひしっ(鬼頭の脇に抱えられる、忍 )


鬼 頭「あばよ、松雪家!」


しのぶのおしり側「ちょっと、きとう先生っ、おろしt…… Σいや、いやだ……ロイヤルニャンコォォォォォ~~~~~~~~~~!!!!!」



▼ ドカーン★(蹴破り)


 ……カランカラ~ン(虚しく響く、ドアのベル)



松雪父「……まるで誘拐じゃないか」


まつ雪「しのぶーーーーーーー! 攫われた、攫われた、お父さんきとうを指名手配して! かがり町に、住めなくして…………」


松雪父「……考えておく」




💝 第2話へ、続く 💝






――以下、あとでカットするかも。






おまけ 【喫煙席から、実は見てましたinロイニャ】


厳 蔵「うわ……地獄絵図」

包さん「ゴンゾー、余所見すなアル」


▼ ぷはぁぁぁぁぁ(紫煙)


厳 蔵「顔面にぶっかけないでくださいよ、」


▼ ふーっ(ご返煙)


厳 蔵「しかし、俺ら気づかれやしないかって、肝を冷やしましたよ」

包さん「そな事より、はやくワタシのお店同伴するヨロシ♡」


厳 蔵「Σ語弊が! 炎龍門そんなお店じゃないでしょ」

包さん「ゴンゾーのために、ご休憩中のフダ出しっぱなしヨ」


厳 蔵「じゃあ、そろそろ行きましょう。チャーシューメガ盛りで、炎龍門拉麺にします」

包さん「もと頼むよ、閉店まで帰さないネ✧」


厳 蔵「そーっと出ますよ そーっと……Σハッ」


松雪父の声「……山形厳蔵。居るのはわかっている。我々に、少々付き合わないか」


まつ雪の声「ゴンゾーなんかいても、うれしくない!!!! うれしくない!!!! しのぶがいい!!!!」


厳 蔵「あ……見つかったw」

包さん「アイヤ~! 松雪家は、炎龍門に引っ張れナイヨー」


厳 蔵「包さん……。後輩っつのはね……しぬまで後輩なんすよ」

包さん「また炎龍門来るネ。厳蔵、我愛你(真顔で投げちゅー)」


厳 蔵「さよなら~」

包さん「我很伤心。」


▼ 割烹たかしの臨時休業日は、常連たちの分布図がカヲス



余談ですが、分煙主流の時代でした。厳蔵はこの頃、喫煙者でありました。かがり町の中華屋・包さんはいわずもがな。鬼頭は医者ですので一本も吸いません。松雪オーラはシガー派です。

(尚、【割烹たかしの】では創業から今日まで全面禁煙とさせて頂いており〼)



▼ カランカラ~ン(ドア・オープン)


こだま先生(忍の旧担任)「ふぅ。たまにはロイニャでくつろぎますか…… おや?」



(- _- )(≖ _ ≖) ✧( ¯∀ ¯;)



🔔 Σ(◔‸ ◔` )



こだま先生「あ……(ラグナロク察し……)」

 

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