第36話

ほとんど毎日会っているのに、


毎日毎日楓に会いたくてたまらない。



自分でも自分じゃないみたいで不思議だ。




「翼!今日帰り何時?」



「わ!楓!?今来たのか!?」



「うん!私今日最後までなんだけど、翼は?」



「俺も最後まで!

久しぶりに一緒なんじゃね?」



「ほんと!?じゃあ一緒に帰ろう!!」



いつもみたいにニコニコしている楓を見るのは久しぶりな気がする。



やっぱり伝えてよかったのか?



寄り戻すことになったのか?



聞きたいことはたくさんあるけど、久しぶりに見た笑顔が消えてしまうのがこわくて聞けない。





「翼?固まってるけど、どした?」



「やっえっと、、楓とこうやって話すのなんか久しぶりな感じがして。」



「最近ゆっくり話せてなかったよね!

帰りちょっとでも話せたらいいな!」



「時間あるのか!?」



「えっいつも帰り一緒のときは話してる?よね?」



すごく不思議そうにしている。



久しぶりすぎて、前まで当たり前だったのがそうじゃなくなったみたいだ。



俺にはすごく長く感じたけど、実際はそんなに日にちが経ってないのかもしれないな。





「じゃあ、帰りな!」



「うんっ!頑張ってね!」



「おう!」




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