第1話 出会い

最近通い始めた自動車学校で、よく聞く女の子の名前、青山 楓(あおやま かえで)。


中学までが同じで、むしろ同じマンションに住んでるからか、


教習所の人たちとか、帰りのバスの運転手から楓も通ってることを聞かされる。



同じマンションと言っても、正直、仲が良かったのは小学校の低学年までで、それ以降はほとんど話もしなくなった。



とくに喧嘩したとかそう言うわけじゃないけど、

お互いちがう部活にはいったり、異性とは遊んだりしなくなる時期あたりから。


クラスも同じになることもなく、気づいたら会っても声すらかけない仲になっていた。



高校は別々でほとんど見かけることもなくなっていて、最近の楓なんて全くわからない。



会ったところで声すらかけられないんじゃないかな。

俺もかける気もないし。

でも同じ地元だからって、毎日のように楓の名前を聞いていても、ここで会ったことなんて1度もない。


ここまで言われたらちょっと気になる気持ちもある。



でももう卒業したんだろうな。






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