『大丈夫ですか？聖様？』

声を掛ける。

「……？君は誰？何処にいるの？」

『私はアレクシア。貴方のスキル「もしかしてあの『AK：S/＝6@9』って言うスキルですか？」………はい』

誤解されたな、こりゃ。

まあいっか。

関係無いし。

『先ずはその力を制御できるようにする必要があります』

「どうして？」

『ここは104階層。貴方が先程戦った魔物と同等かそれ以上の魔物達が沢山出てくる場所ですから、制御できなければ死にます』

私の力は強い。

鱗片だけでもこの階層を攻略するのは容易いだろう。

ましてや、私の力を半分近く明け渡している状態。

簡単であるだろう。

けど、問題がある。

それは、まだ私の力を1/100も使えないこと。

こんな低階層でも苦戦は免れない。

だから、チュートリアルをしよう。

『近くに魔物がいますので、それで力の練習をしましょうか。行きましょう』

近くに魔物がいるし、練習台にしちゃおう。

その魔物はエンフォタイガー。

その力は絶大であり、ここでこそ弱者だが、地上では確実に災害レベルである。

でも、だからこそ丁度いい。

っていうかこれくらい簡単に倒せなきゃ魔王倒すなんて夢のまた夢だし。

奇襲と言えども私をここまで弱体化させたんだよ？

アイツも一応神に近付いた存在だし、下級神程度なら殺せないと困る。

『では、チュートリアルを始めましょう』

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