第15話 勝負の行く末は

発行しておよそ一週間後の月曜の朝会で、その決着はついた。朝会が一通り終わった後、生徒部長の先生は生徒会から連絡がある、と言った。

  鈴が嵯峨とともに対面した仏頂面の会長がつかつかとステージの中央へと歩く。そしてマイクを手に取り、言った。それは低く、はっきりとした声だった。


 「新聞部を通して分かった部活動の現状について、生徒会では討論を行った結果、あることが決まりました。それは・・・・・・部活動の活動日数の自由化です。部活強制という我が校の良さを全面的に生かし、それぞれが好きな活動を、また中身のある活動をしてくれることを生徒会一同は望んでおります」


  会長が一礼して中央から移動すると、生徒の中でわっと歓声が起こった。その中にはファンファーレのおかげだ、新聞部の記事だ、などという声も多数あった。鈴の前に立っていた茜もこちらへ振り向いて言った。


 「さっきのって鈴の書いた記事のことで決まったんでしょ?凄いじゃん!学校の決まり、変わったんだよ!」

 「やった・・・・・・やったよ、茜っ!!」


  ざわめいている生徒に向かって、良いかー、と先ほどの生徒部長の先生が声を上げた。するとざわめきはおさまった。


 「各自しっかり活動するようにな。・・・・・・今日から一学期中間二週間前に入る。部活動活動停止は一週間前からだが、考査の勉強も行うように。それでは朝礼を終了する」

 「・・・・・・や、やばいよ・・・・・・鈴、私テスト勉強なんてすっかり―って鈴?!大丈夫?顔が死んでるよ?!」

 「そりゃ死ぬよ・・・・・・テストなんて聞いてなーい!!」


  神江鈴の高校生活はまだ始まったばかりである。



 編集後記:今年は新聞部に新入生が三名入部。また今までとは違った新しい毎日がとても新鮮に感じられています。Fanfare!!がより良い新聞になる為に、部員一同一年間頑張っていこうと思います。今年の新聞部は違う。見逃すな。(嵯峨)



 二章へ続く

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