第6話 父の死
父は仕事終わりに寄ったスーパーで万引きの疑いを掛けられ、警察と店の店長の三者で話すも、顔割れしてる落ちぶれた極貧元俳優の言うことなど信用されず、起訴はされないものの、スーパーが万引き犯として店頭に写真を貼り出すと言い出した。もちろん、併せて出禁となった。
もちろん、小さな町の中だからすぐに噂は広まってしまうだろう。私の将来を案じた父は、地元の知り合いに連絡を入れて駅に向かった。
知り合いとの待ち合わせに向かう途中で、魔が差した父は駅のホームに身体を投じた。
こうして、私は、12にして家族を失ったのだ。
寝起きの小学生には、警察の淡々と話す死亡報告さえ、入ってこなかった。
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