第14話 善人であろうとすること
今まで悪人だったものが急に善いことをする。不良が猫を拾ったりそういったことをすること。
こち亀でそれを誉め称えるのはおかしいなどと描かれていた事があるけれど、自分は一概にそう言えないと思う。
そういった事を非難する人ほど、自らの生き方を変えること、堕ちたことがない。
義務感で善人を演じている者ほど周囲の人間に対しても善人であるという義務を作り、それを押し付けがちなのである。
一度生き方を変え、堕ちる事を知らない者ほど、その難しさを甘く見て、自らの生き方に篤信し、その小我にしがみつく。
なんでさえ、生き方に執着してしまえば――それが例え宗教の信仰の元であっても――ただの小我の投影に過ぎないのである。
「平等」、「信仰」、「正義」、その他の思い描く完全な理想に執着し、「彼らは間違っている。ならば正しい私によって攻撃されてもよい」という生き方を生きることもできる。ただ、その理想を手放すこともできる。
生き方とは物語だ。自分の物語によって他者を害すること、そしてその逆もなく、私達は生きていきたい。
なんて、思うのでした。
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