いつか消えるかも

@itsukakierukamo

第1話

まっさらな部屋が好きだ。

同じくらい物がいっぱい詰まったあの本屋も好きだ。


けれど、ひとつ言えることは

ソレに住所がついていて居場所があって初めて大切に出来る。説明が出来る存在になるということ。


まっさらな部屋に大切な物がひとつあるのと住所不確定の物が沢山ある部屋では

前者の方が密度が高いと思う。


わたしの生活は後者だ。

わたしはアクセサリーも服もカバンも踏みつけて歩く様なズ粗人間だ。


価値も居場所も分からないから、ゴミ同然なのだ。

捨ててから気づいても遅いのである。


周りからみたら恵まれて不自由ない女性に見えるかもしれない。実際、失ってもある程度補充出来る環境にはいる。


でも、そんな与えてもらったものに応えられないわたしの中はぐちゃぐちゃで不自由で


だれにも言えない全てが

わたしの部屋を汚していくのであった。





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