第11話 ボインのヨウコ先輩
平静を取り戻したスズキはまともだった。勉学も疎かにせず、部活動にも精力的に取り組んでいた。初心者スズキに対して水球部の先輩達は優しく、誠実的に対応をしてくれた。
巻き足、踏み足、引き足、蹴り足、煽り足。水球に必要な基礎技術習得に先輩達は熱意を持って付き合ったてくれた。ダムダムダムダムダム、から、左手は添えるだけ、まで。
主に、スズキの基礎練習に付き合ってくれていたのは2年生のヨウコ先輩だった。ヨウコ先輩は8番目の選手だった。7名構成の水球においてスーパーサブ的な存在だった。
ヨウコ先輩はものすごくボインだった。水球ではスーパーサブではあったが、ボインではエースだった。
スーパーサブ兼ボインエースのヨウコ先輩からスズキは基礎練習を指導されていた。巻き足練習の際には、ヨウコ先輩と手を繋ぎ、グルグルグルグル、プールに小波をたてていた。
水面を行ったり来たりしてはヨウコ先輩のボインが行ったり来たり。スズキは次第に、ヨウコ先輩に恋心を抱くようになっていた。
スズキは真面目に練習した。ヨウコ先輩のボインに目が行ったり来たりしながら、スズキは真面目に練習に取り組んでいた。
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