16.第2王子との婚約!?(5歳)

「仰せのままにウィル王子。しかし、何度も言っている通り私はシルヴィーを渡すつもりはございません。ウィル王子もそのように言っていたではありませんか。一体どう言う心境の変化でしょうか?」

「確かに、初めは知らない女と結婚しろって言われて嫌だった。だから、ホイッスラー公爵と組んで父上に反対していた。でも、相手はシルヴィーだぞ!それなら話は別だ。今までにあったどの令嬢ともシルヴィーは違う。この私に媚びてこない令嬢はシルヴィーだけだ。私はもうシルヴィーとの婚約に反対するつもりはない。」


お父様…

さすが親バカ…

でも、婚約に関しては感謝しかない…


ってゆうか、早く言ってよ!

ウィル様絶対気づいてたじゃん。

それに、最後まで反対してよー

知ってる人だからありって嫌だーー。

確かに媚びる必要ないから媚びてなかったけどさ…


「とりあえず、私は書類を王に渡しに行くがシルヴィー一緒に行こうか。」

「俺も行くぞ!!俺は父上に話したいことがあるのだ。」

「ウィル王子、その件についてはまず私を通してからでお願いします。もちろん拒否いたしますが…」

「「ホイッスラー公爵…」」


……………



「ジルベルト、書類だ。遅れるなよ。今日も騎士団の武器補充の書類を1週間くらいジルベルトが溜めていたせいで騎士団の連中がうるさかったんだぞ。」

「すまんな、忘れていた。」

「おい、ジルベルト。次やらかしたら全ての対応をさせるぞ。あと、私の隣で執務を終わるまでさせるからな。」

「え、嫌だよ。王様の特権使って職務放棄してやる!」

「本当にやるのか?ジルベルト」

「お父様…?」

「あぁ、驚かしたかシルヴィー。今はプライベートだからいいんだ。私とジルベルトは王立学園の同期でな。」

「王立学園…ですか?」

「そういえば言っていなかったな。シルヴィーは来年の4月から王立学園に通うことになる。シルヴィーとマリー王女も同じ学年になるな」

「なるほど!私、シルヴィーと学校一緒に通えるのですね!嬉しいですわ〜それでは宿舎も同じでなくて?」

「ああ、そうなりますね。上流貴族用の宿舎ですから、宿舎も同じです。」


え、4月から学校あるの?

お父様、教えてくださいよ…

隠してること多くない?

そんなに学校行かせたくないの?


「それでしたら、ウィル様はどうなるのですか?ウィル様学校行かれていませんが…」

「あぁ、ウィルは特別なんだ。王立学園ではな、各部門において優秀な成績を納めた者は授業に参加しなくても良いのだ。もちろんテストも免除される。だから、ウィルはここにいる。」

「なるほど…ウィル様って各部門において優秀なんですね…」

「どうだ!惚れ直したか?でも、シルヴィーも特別枠に入るのではないか?シルヴィーは強いからな」


ウィル様って優秀だったのか…てっきり、サボってるのかと…

優秀枠。狙ってみてもいいかもな。


「おお、そういう事か…ウィル。それならば、次の夜会でのウィルのパートナーはシルヴィア嬢で良いだろう。ウィル、エスコート出来るな?バーナード、異論は聞かんぞ。」


そういうことって何さ。

お父様とマリー様とウィル様で、王様の元に来たのはいいんだけど、突然こんなことを言うなんて、どこまで話進んでんのさ


異論は聞かんぞってなにさー、もーーー!!

お父様反論してよー


「シルヴィア嬢はウィルの婚約者候補だし、それでも良いか?」

「おい、ちょっと待てジルベルト。私は婚約者候補までは認めた。だが、夜会に出るということは婚約者であると認めるようなものではないか!却下だ!!」


さすがはお父様!

よっし、あともう一押しだ!!


「お父様の言う通りですわ。私は、今日婚約者候補ということを知りましたが…あくまで婚約者候補ですので、好きな殿方ができるかもしれませんし、私よりも強い殿方が良いです。ですから、失礼ではありますが次の夜会はお兄様にエスコートしていただきたく思います。王様、お父様それでよろしいですか?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る