第11話 幸せな思い出

アリスは無意識に穏やかな気持ちになりました。



「それっていいな……。ほら、たまにいるじゃん? 夢も希望もないヤツ! 『小さな幸せ』って大事だよな! 」


「そうね、私は幸せね」


「……たとえ、一時でも幸せな時……があれば『心』に残るものだよ……」


「ええ、メアリーと過ごした時間……幸せだったわ」


「……優しい友達だったんだね」


「ええ……」



思い出すかのように目を閉じるアリス。


瞼の裏にはメアリーの愛らしい姿がありました。

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