第15話 爆弾

15.爆弾


ユリさんと仲良くなったことで、店長とユリさんのアフターについてくことが多くなり、ある時、店長が社長からの呼び出しがかかり、アフターに行けないからお前だけでもいってくれと言われたので、ユリさんと2人でご飯に行くことになった。


その日は、ユリさんも俺もベロベロでアフターで普通は酒などは飲まないが、ガンガン飲んでしまい、ほとんど記憶がない状態になった。


そんな時に、たまたまエロい話題になり、ユリさんが私はエロい女でしょ!?という話題になった。


自分はそんな目線で見てません!と、はっきりいうと、枕できる女じゃないってこと!?と、いきなりユリさんは怒り始めた。


詳しく話を聞くと、どうも店長とご無沙汰らしい。


だから自分とやろうという話になり、まずいと思っていたが、結局、押しに負けてラブホにいった。


朝気づくと、見慣れないベットに寝ている自分に気づいた。


隣には裸のユリさんが寝てる。


やってしまったと後悔してると、ユリさんが目を覚まして、今日のことは誰にも言わないようにしようと、約束した。



そして、その日の営業中にユリさんが来店して自分がヘルプについて接客していたが、それを見た店長が何かの違和感に気づいたらしく、ユリさんに問いただした。


店長「ユリさあいつと寝ただろ?雰囲気でわかるぞ!今、正直言うなら許すけど、嘘ついたらお前とは終わりだ」


そう言われたユリさんはあっけなく、自分と寝たことを話した。


その日の営業終わりにユリさんと自分は店長に呼ばれ怒れた。


店長は自分に期待してる所もあるし、ユリさんの押しに負けてラブホにいったことも聞いていたのか、説教だけで済んだ。


ただ、説教だけで許さなかったのが主任のヒロさんだった。


主任は爆弾は絶対にやってはいけないことであり、信頼関係を壊す原因につながる。


だから、反省している所を出さないと店長とお前の信頼関係が回復しないと言われた。


自分は、どうすればいいですか?と主任に聞くと、目に見えて反省しているとわかるのは丸坊主だなと答えた。


自分は、正直、爆弾に対してそこまで悪いと思っていなかったが、店長に対して悪いという気持ちが強かったため、丸坊主をすることにした。


次の日、風呂場でバリカンを使い、髪の毛を切り、綺麗さっぱりの丸坊主が完成した。


出勤すると、すぐさま店長が驚いて、そこまでしなくてもいいのにと言ってくれた。


主任は、反省してるので許してやって下さいと一緒に謝ってくれた。


同じ職場で店長と主任は、メリハリはあるが一緒に仕事をしていく仲間としては、最高だとその時、感じた。


それから爆弾をした影響で、店全体の客に知れ渡り、丸坊主になった原因がばれて、ヘルプでつく席毎回、いろんな人にお説教されるようになった。



説教されるのは仕方がないが、関係ない他の客に言われてもなんか腹が立つだけだった。



それからそれが原因でヘルプが嫌になり、自分の客を作って、自分の居場所を作ることにした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る