第3話

俺は身体強化魔法を覚えたその日から食事の時と、風呂の時、寝る時以外は身体強化魔法を使うようにした。


次の日


「おーい! ハジメ! 起きろ!」


その声の主はジュラだった。朝からなんなんだ? と思ったが、


「今日からお前には毎日剣術の修行をしてもらう。 そこで、お前の師匠になる人が俺の隣にいる、 ロイ=アメジスト

王国一の剣術使いと言われている人だ。」


いきなり、剣術の修行だとか、俺の師匠になる人が王国一の剣術使いだとか朝から頭が回らなかったがとりあえず準備する事にした。


俺「なんで剣術を学ぶ必要があるの?」


ジュラ 「いくらお前の魔力が高くて、身体強化魔法を使えてもそれだけじゃ意味がない。

戦い方を学ばなければ宝の持ち腐れになるからな。」


なるほど。確かにその通りだと思った。


ロイ 「それに魔法学校には入学試験、つまり実技試験があって S、A、B、Cとクラスがあり、実技の成績が良ければSクラスになることができるんだ。」


ローグと一緒のクラスになるにはSクラスになる必要があるってことか。


ジュラ 「Sクラスを目指して修行に励めよ。 」


そう言うとジュラは王国の方に仕事に行った。

マリアも王国に行っていて、ローグは朝早くからどこかに出かけていた。


ロイ 「それじゃあ、やろうか。ハジメ」


俺 「よろしくお願いします。」


2年後の魔法学校入学に向けて俺の修行が始まった。


1年後


ジュラ 「ハジメの調子はどうなんだ?」



ロイ 「俺が教えたことをどんどん吸収していって今では俺をはるかに超えているよ」


マリア 「あの子、そんなに成長したの!」


ロイ 「今じゃ、俺の教えることはないからローグと手合せさせてるよ。」


ガチャ


「ただいまー」


マリア 「おかえり、ローグ。 ハジメは?」


ローグ 「もうすぐ来るよ。」


「ただいまー」


マリア「おかえり、ハジメ。 」


ロイ 「どうだった?」


ローグ 「俺の勝ち。だけど、俺以外の奴には負けないと思う。」


この日はローグと始めて手合せをした。正直ローグと同じくらいの実力になってると思ってたから悔しかった。

ローグの魔法はどれも強力で今の俺では歯が立たなかった。


けど、1年間の修行でかなり強くなったと思う。魔力も1万5000だったのが今では3万に上がっていた。

そして、俺は魔法を纏うことができる。俺が持ってる剣に火を纏わせたりすることができることがわかった。


ローグ 「ハジメ。明日は災害級の魔物を狩りに行くから覚悟しろよ。」


そう言うとローグは自分の部屋に入っていった。俺も寝ることにした。


次の日


ローグ 「ハジメ、あのバカでかいオオカミが災害級のワールドウルフだ。」


まるでバケモノだ。恐竜くらいの大きさはある。


「ガォォォ」


そんなオオカミが俺の方に向かって来た。俺はすぐ身体強化魔法を発動させた。

その時、ワールドウルフの動きが止まった。


と、思ったら口に魔力を集めている。


ローグ 「気をつけろ! そいつは口から光線を放ってくる!」


どうやら、ワールドウルフが魔法を放って来るらしい。


「グァッ」

「ボォォオン」


ワールドウルフの攻撃が直撃した。

が、身体強化魔法のおかげで無傷だった。


ローグ「無傷かよ。昨日戦って思ったが身体強化魔法でその防御力は普通じゃないぞ……」


「グァルル」


ローグが驚いている中、ワールドウルフが2撃目を撃って来そうだったので、俺は剣に火を纏わせワールドウルフを斬った


「グワァァ」


ワールドウルフの討伐成功にした。すると、ワールドウルフからキラキラ光る石が出てきた。


ローグ「これは、魔石だ。」


魔石はこの世界で貴重なもので乗り物の動力源に使われている。魔物を討伐すると稀に手に入るらしい。


ローグ「よし、魔物討伐したし、帰るか。」


俺たちは家に帰って今日のことを報告することにした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る