第6章「フューザリオン」あらすじ

[第1話 姫騎士と求婚者たち]

 ドリアテッサに多くの求婚者が殺到する。バルドはふとした会話から、バルド一行の中にドリアテッサの意中の人がいることを知る。その相手はカーズに違いない、と結論したバルドは、カーズとドリアテッサの恋の成就を祈るのだった。


[第2話 皇都への長い道]

 ゴリオラ大使の口車に乗せられ、ついに皇都に行くことになったバルド。使命を果たして帰国するドリアテッサと、アーフラバーンに嫁入りするシャンティリオンの妹も一緒である。いよいよゴリオラ皇国の国境を越えたとき、一体のマヌーノが現れる。バルドは、マヌーノの女王に呼ばれたからと理由を述べ、隊列を離れるのだった。


[第3話 ヤナの腕輪]

 カーズとジュルチャガを連れ、再びマヌーノの女王にまみえたバルド。悪霊の王や竜人は、心を操る強力な呪力を持っているという。その呪力に抵抗する力を人間に与えるというヤナの腕輪を女王はバルドに渡す。


[第4話 双子の虹]

 樹海を東南に下った辺境で、バルド一行はゲリアドラ繁殖の兆候を発見する。大火事が起こってゲリアドラは焼け払われるが植民村は全滅する。生き残ったみなしごたちをジュルチャガは抱きしめ、自分はここに村を作る、と宣言する。


[第5話 祝福の大地]

 クインタ、セト、ユグル、ヌーバ、ミヤのみなしごを守りつつ、村作りを始めたジュルチャガ。これを見守り支える、薬師の老婆ザリア、バルド、カーズ。その場所は自然の恵みが豊かであるばかりか、獣を遠ざける野菜エガルソシアが生育できる土地だった。バルドは新たなる村フューザリオンが大きく発展する未来の夢を見る。


[第6話 ジュルチャガの結婚]

 カーズとドリアテッサの恋の成就を願うバルドは、カーズをゴリオラの皇都に行かせる。意外にもカーズは帰って来た。ドリアテッサを連れて。ジュルチャガの嫁になりに来たというドリアテッサ。ゴドンやアーフラバーンもやって来て、祝いの宴が始まる。


[第7話 ジャン王の物語]

 魔獣の謎に悩むバルドに、薬師ザリアは昔語りを聞かせる。この地の人間は遠い空の果てから星船に乗ってやって来たのだという。人間が精霊を取り込むようになってから、精霊は狂い始めたのだ。狂った精霊が取り憑いた獣が魔獣になるのだ。そして古代の偉大な王ジャンは、人間と魔獣を隔てるために大障壁を作ったというのだ。


[第8話 シンカイ軍再侵攻]

 シンカイ軍が再び侵攻を開始し、ゴリオラの皇都はシンカイの手に落ちたという。アーフラバーンの招請に応じてロードヴァン城に駆け付けたバルドが聞いたのは、シンカイ、ゴリオラ合同の一万二千もの大軍がパルザムに襲いかかろうとしているという知らせと、ジュールラントが第一側妃に毒の短剣で刺されたという知らせだった。


[第9話 群雄集結]

 ロードヴァン城にゴリオラ皇国の勇士たちが集まって来た。ガッサラやキリーの顔もある。いつのまにかその総指揮を執ることになったバルド。パルザム侵攻を阻止するには、復活した物欲将軍を倒す以外にない。バルドは、カーズとジョグを含む二十人の勇士を率いて、物欲将軍との再度の対決に出陣する。


[第10話 血戦]

 ジュルチャガの偵察によりシンカイ軍の動静を把握したバルドは、ドレンシータの崖で物欲将軍に集団決闘を挑む。ガッサラやキリーを失いながらも、物欲将軍を追い詰めるバルドたち。しかしもうこちらにも余力がない。そのときゴドン・ザルコスが応援に駆け付け、ついに物欲将軍は大地に沈んだ。不思議にもそのあとシンカイ軍は引き上げていったのであった。

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