固まるときに

 あ、まずい

 これは

 固まる

 そう考えてももう遅い

 どうしようもない

 未来も希望もない

 出口のない憂鬱の発作

 固まる

 動けなくなる

 身体だったり

 こころだったりが


 そんなときに

 触れる気になれるなにか

 触れることで時間をやり過ごせるなにか

 触れることで固まりから逃れられるなにか

 そういうものは

 本当にどれだけ感謝してもしつくせないくらいにありがたい


 わたしは他人に冷たいくせに

 そういった

 固まりから救ってくれた他人の言葉や作品や記憶に感じた恩義は

 一生忘れない気がする

 忘れたくない気がする

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