蛇蝎のごとく

 どっちも嫌だ

 どっちも気に食わない

 いつもそう思う

 つま先ばかり気にして


 スイッチが入ると

 なにもかもが嫌いになる

 まず、自分が嫌いだから

 そこに映るものはみな嫌いになる


 愛する才能が、ない

 それでいて愛の欠如への嫌悪感も

 抜き差しならない

 蛇蝎のごとく


 景色を火だるまにして

 喜んでいるわけでもないのに

 気づけば次の

 火種を探す

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る