帳尻を合わせよう

 帳尻を合わせよう

 詩によって

 世界はうたかたの夢だから


 ずれた残像を

 昨日の自分と誤読して

 身をかわすのも悪くない

 過去があまりに痛むなら


 助けられなかった人は

 助けられないまま

 溺れる手前で固着して

 それを見ているあなたを責める

 骨格標本のように立っているあなたを


 最悪の罪を思いついたら

 それをなすりつけた言葉を放り上げて

 グローブを持っただれかが

 容易くキャッチするのを期待しよう

 世界は他人のものだから

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