汚物のような言葉

 人の死のニュースに

 排他的、差別的、無思慮、下品なコメントが

 群れをなしてぶら下がる

 そういうものだ、と諦めるたび

 人間への期待が消える

 さっさと滅べばいいのに

 そんなふうにしか思えなくなる

 もちろん人間はなかなか滅びないだろう

 自分が死んだ方が早い

 見たくないものを見ないためには

 名のある人間ではないので

 特殊な死に方でもしないかぎりニュースにはならないが

 きっとそれは幸福なこと

 汚物のような言葉と関わりなくひっそりと死ねるのは

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