いつもこころの片隅には

 いつもこころの片隅には葬儀

 それはやめない

 途切れない

 死人は毎日生まれるから


 いつもこころの片隅には葬儀

 それがわたしの暗さでありわたしの不幸の源であっても

 絶対にやめない

 影を見捨てる理由にはならないから


 いつもこころの片隅には葬儀

 誇りもしないし隠しもしない

 喪服で晴天をなみしてうつむいても

 恥ずべきこととは思わないから


 いつもこころの片隅には葬儀

 いつも担い手が不在のひつぎ

 いつもこころの片隅には

 いつになく暗い寥々りょうりょうたる葬儀

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る