きみが忘れた死体の数は

 きみが忘れた死体の数は

 無機質な数字よりも奥行きのある現実を

 きみに示さない

 きみの死体がだれかに忘れられる頃

 きみの死体が数字に溶け合う頃

 きみの現実を伝えてくれるなにかは存在するのだろうか

 きみの死体は震えない

 きみの死はミュートの憂き目に遇う

 きみの死体が無意味の山に放り捨てられる頃

 きみの音楽は何処いずこをさまようことになるのだろう?

 耳ある者のいない世界で

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