死ねの色彩

 死ねという言葉にはだいたい百種類くらいの色があって

 それは本当に豊かなもののはずですが

 だいたい三種類くらいの死ねしか人は使わず

 そのどどめ色に近い死ねの色彩がまぶされた罵詈雑言は

 嫌いで嫌いで果てしなく嫌いなのですが

 倫理の歪みを軽やかに脱した清新で透明な死ねの色彩は

 まことにまことに果てしなく好きなのです

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