屋根とはなにか

 きょうも地に足がついていない

 起きたらすでに浮かんでいる

 屋根があるからかろうじてここにいる

 屋根とはいかなるものであるか

 それは規範や関係や公共性

 と解釈してもらってもかまわない

 わたしの言葉にいかなる意味があるか

 意味を込めなくても意味はある

 無償に隠されたエゴの実存性

 と解釈してもらってもかまわない

 解釈なしでもこの世はまわる

 解釈なしでも死体は見える

 地に足がついていないわたしの重力に対するひとつの可能性

 その試みの虚妄性

 きょう生きることの無意味性

 屋根とはなにか

 なぜそれが頭上にあるのか

 なぜわたしは死なないのか

 死なないということに意味を求めるのか

 それを惰性にもたれきった哀しみ

 と解釈してもらってもかまわない

 わたしの言葉に意味はあるか

 わたしが知らない意味に仮託された

 わたしの知らない意志を知りたい

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