詩集の救い

 風のない午後に

 詩集を読む

 休日の光

 閉じなくてもいい窓

 風は言葉から

 余白のさざ波から吹いてくる

 生きとし生ける言葉

 夕暮れの空が

 焦燥を映さずに暮れていく

 いつ以来だろう

 闇が闇以上の意味を持たない

 時間の消費を咎めない

 一日が終わるのを

 患者のように眺めずに済むなんて

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