果てのある永遠

 生きているふりは

 無限に続く

 あなたが望むかぎり

 索漠と


 価値のない永遠


 こころを尽くして生きれば

 有限に近づく

 あなたが望もうと

 望むまいと


 死がある永遠


 果てのない永遠ではなく

 果てのある永遠を

 あなたは信じられる?

 矛盾の地平に輝く光を


 終わりには哀しみと痛みだけだと

 あなたは嘆くだろう

 終わらない無痛を

 あなたは選ぶだろう

 だれもがそうするように

 永遠を遠ざけて


 不死ではない永遠


 死者の記憶に触れたとき

 あなたの感じた震え

 哀しみという領域から

 少しだけ外れた部分

 そこに含まれる一抹の寂寥を

 永遠と仮称したところで

 あなたに伝わることはないだろう


 だれもがその永遠に揺蕩たゆたうことを

 いつか死ぬぼくは夢みている

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