感動への軽蔑

 頼んでもいない感動を与えようと躍起になる人たちのおかげで

 憎悪にしかこころが動かなくなっていく

 靴底にこびりついた泥のような感動を喉に押し込まれて

 吐き気しか身体が示さなくなっていく

 それが感動ならいりません

 それに感動するくらいなら生きたくありません

 それを感動と呼ぶくらいなら二度と言葉を信じません

 感動が魂を軽蔑する所作ならば

 百億の人間が感動しようとも動じずにいたい

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