これを書いたなら

 これを書いたなら死んでもいいや

 そんなものを書きたい

 死ぬために書きたい

 自分のなかに

 まだくすぶっているものがある

 すべて片付けて死にたい

 みんな途中で死ぬ

 みんな志半ばで死ぬ

 そんなことはわかっている

 書いてもなにもならないことも知っている

 それでも内側で震えるものが

 出口を求めて泣き叫んでいるから

 せめていくらかなりとも解放して

 それから死にたい

 軽くなった頭で

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