一礼

 死は運命

 それはわかっている

 必ず死ぬ

 それはわかっている

 だれが死ぬか

 いつ死ぬか

 それは

 運命なのか?


 なぜ他人が死んで

 自分は死んでいないのだろう

 尽きせぬ疑問

 解かれることなく

 いつか死んで


 自分の死も

 他人から見れば

 ありふれた死

 当たり前の


 訪れたら

 心臓にノックしてほしい

 わたしを空洞にしてしまう客人に

 一礼をもって迎えたいから

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