待つ

 生きる目的がなにもない

 死ぬことくらいしか目的がない

 目的を果たしたとき幸福だろうか

 幸福も不幸も関係なくなるのが

 死ぬというゴールのいいところだ

 悪いところには目を瞑ろう

 なにも変化がないような人生でも

 少しずつ目的には近づいている

 だから焦らなくてもいい

 必ず死ねる

 必ず死ねる

 待つのは嫌いな方ではない

 待っているだけだ

 待っているあいだのすべては暇つぶしだ

 それがどれだけ不快でも

 いつかは終わる

 明けない夜はない

 待ちぼうけを食らうことはない

 それなら待てる

 いつかは来る

 その期待を胸にして待ちつづける

 なにもなくなってしまう日を

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