自分のかたち

 こころが溶けて

 べとべとと

 自分のかたちが

 わからなくなる


 それでも音楽が

 音楽が

 こころに輪郭を思い出させて

 自分のかたちが

 少しわかる


「古代人はかれらがかれら以外のものでありうることを妄想したとき、それが何であるかをさぐり当てるところに詩的な喩を発生させた。わたしたちは、いま、わたしたちがわたしたちであり得る方法を、わたしたちがわたしたちでない現実社会のなかで妄想するときに、詩的な喩の全価値にたどりつく」

(『詩とはなにか』吉本隆明)


 そして

 音楽の全価値にも、また

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