どんな詩を書きたいのか

 いかにも詩らしい詩を

 書きたいわけでは

 ない


 とはいえぐずぐずに崩れた

 感情のゼリーを投げつけたいわけでは

 ない


 思わぬ表情の言葉をとらえて

 草木の名前を知ったような

 認識の喜びに身を浸したい

 というのがすべてでは

 ない


 生まれなかった子どもを悼むように

 生まれなかった言葉を夢みて

 傷から流れる血液のような

 あふれでる言葉を書きとめているだけ

 というわけでは

 決してない

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