認知の歪み

 痴漢の常習者は

 認知の歪みを抱えていると言われる

 相手も触られて喜んでいる

 相手もそれを望んでいる

 というような


 痴漢をするつもりはないけれど

 認知の歪みには関心がある

 他人事ではない気がする

 自分の不安に酷似している

 というような


 結局のところ

 自分は他人の気持ちが全然わからないし

 なにを考えているのか不可解で

 自分さえもが不気味きわまりなく

 だれもかれもが機械仕掛けに見えてしまい

 なにもかもを取り違えている

 というような


 とりあえず

 認知の歪んでいるであろう自分は

 できれば死んでしまうまで

 他のだれにも触れたくない

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