造物主を騙す被造物
わたしの代わりの人形を造れたら
わたしは今夜死んでもいいですか
わたしと寸分違わぬ容姿
わたしの意思を引き継いだ人形を
いいともさ
きみが人形を造れたら
きみは死んでもいいともさ
それならばこれこのとおり
わたしは冷たい人形です
ここにいるわたしは造られた存在です
わたしはすでに死んだのです
いいともさ
きみは人形を造れたから
きみは死んでもいいともさ
そこでぶしつけなお願いがあります
わたしの造り主のお側へ行かせてください
被造物の寂しさは胸が張り裂けるほどです
あなたならその哀しみをわかってくれるでしょう?
いいともさ
きみはしがない人形だから
きみは死んでもいいともさ
ありがとうございます
さすがは尊き上なるお方
死を許可する優しさにむせび泣きながら夜半に死にます
さようなら
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます