言葉の声

 自分の書いている言葉に

 声はあるのだろうか

 声の感じられない言葉は

 目も耳も

 こころも素通りしてしまう

 文体とはその人の声の響き

 柔らかな声、硬い声

 ささやくような声、叫ぶような声

 自分の書いている言葉に

 それはあるのだろうか

 自分には聞こえない

 自分には自分の書いている言葉に

 いかなる声が響いているのかわからない

 無声なのかもしれないな

 詩にはあるまじきことだけど

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