そういうものだ
So it goes.
そういうものだ
ヴォネガットが
半自伝的小説のなかで
人が死ぬたびにつぶやいた言葉
何度もこの本をめくって
何度もこのつぶやきを目にしてきた
ぼくは記憶力が悪いから
聖書の祈りの言葉はすぐに忘れてしまうけれど
この短く簡潔な言葉は
生涯わすれることはないだろう
惜しむらくは
自分が死んだときに
“そういうものだ”と
言ってやれそうにないことが残念だ
ヴォネガットは死ぬときに
つぶやく暇があっただろうか
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