外は牢獄

 外が牢獄に思える

 鉄格子はない

 塀もない

 晴れわたった青空と

 どこまでもつづくような道

 木漏れ日を泳ぐような子どもたち

 路辺で風に揺られる花々

 穏やかな正午の外景

 この景色を目の当たりにして

 牢獄のようとしか感じられないのは

 いかなるこころの作用によるものか

 通りすぎる人たちとの隔たり

 光さすありふれた日常との乖離かいり

 とらわれるまでもなく

 ぼくは影絵の囚人だ

 認識による服役囚だ

 広やかな並木道を歩いていても

 独房の四辺をなぞっているにすぎない

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