死にたくなったら温もろう

 毛布にくるまっていると

 お腹の中にいたころの安心感を思い出し

 生まれるよりもはるか昔に

 薄暗い洞穴ほらあなで暖をとっていた記憶が浮かぶ

 死にたくなったときは

 とにもかくにもぬくもった方がいい

 人肌なんて贅沢は言わず

 孤独であっても温もった方がいい

 そうはいっても

 炬燵こたつに入ったままの死体は

 なかなかひどい状態になるそうだから

 死なない程度に温もろう

 まず身体を温もらせてから

 こころを温もらせる道を考えよう

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る