見放された詩

 詩の言葉はどれだけ錯乱していて不明瞭でも

 自分にだけは通じると思っていたのに

 明らかなつまずきによって

 叙情も論理も分裂した詩を書いてしまって

 ついにみずから見放してしまった


 詩人からも見放された

 かわいそうな詩

 虐待された言葉

 なぜ生まれたのかと問えば

 失敗のためだと唾をかけられる

 報われない被造物


 なにかを創るということは

 残虐非道な神としての

 ごろつきのような父性を強いられる

 そんな危険と隣り合わせだ

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