第375話華音を見に来る他校の女生徒?

華音は屋敷に戻り、リビングにて、シルビアと春香に、華音の学園の文学研究会も手伝っての「笠女郎をテーマにする旨」を伝えた。


シルビア

「ふむ、テーマは素晴らしい、でも、ノロマ過ぎ」

春香

「文学研究会が手伝ってくれるなら安心できる」


華音は思った。

「勝手に他校の生徒に、出番を押し付けといて、その態度は何?」

しかし、お姉さまたちは怖い。

うかつにそんなことを言うと、どんなお叱りをされるか、それが怖い。


華音が少し黙っていると、シルビア。

「それでね、あと少ししたら、私たちの部長と数人、華音を見に来る」


華音は、これには驚き、抵抗をする。

「え?僕をどうして見に来るの?」

「見世物でない」

「どうしていきなり?夜になっちゃうし」


すると春香が怒った。

「うるさい!もう約束してあるの!」

「男の子でしょ?うろたえない!」


華音は、タジタジ。

「もしかして、夕食後も?」

シルビア

「うん、当然」

春香

「華音の学園の文化祭で、華音のスピーチを聞いて興味を持ったんだって」

「部長は3年生で、他の部員は2年と1年」


華音は面倒そうな顔。

「顔見せだけにして欲しい」

「僕だって、やることが多いの」

「勉強の復習と予習」

「学園新聞のブログを書きたい、人麻呂様だし、神経使う」

「それから笠女郎も調べたいし」


するとシルビアが怒った。

「このアホ!華音を見に来るの!」

「その態度は何?」

春香も怖い。

「引っ張たかれたい?」

「私たちに逆らえるとでも?」


結局、華音は抵抗は無理と悟った。

「うん・・・対応します」

と、シュンとなる。


途端にシルビアがご機嫌。

「お疲れのようなら、お風呂でお背中流しましょうか?」

春香もスリスリ。

「お肩も、お揉みしますよ、御遠慮なく」


華音は、思った。

「その後、自分たちが、その倍返しを要求する」

「納得するまで、要求する」

「結局、やることが増えて寝る時間が削られる」

「これなら、奈良で修業していたほうが楽だった」


そんな話をしていると、立花管理人。

「お客様がお越しのようです」

「シルビア様と春香様のご学友の方が3名ほど」


華音は、そのままシルビアと春香に両腕を組まれ、玄関まで引き連れられることになった。

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