第91話大風呂で華音は、洗われることになった。
華音は、シルビアと春香に、ほぼ拉致され、そのまま大風呂の脱衣室に入った。
そして、その目を開けられない。
シルビアも春香も、どんどん、服を脱ぎ始めてしまうのだから。
華音は思った。
「この人たち、乙女の恥じらいってないの?」
「それとも、僕と異性ってことが理解できないの?」
「確かに、いとこだよ、小さな頃は気にしなかったけれどさ」
華音が、そんなタメライを見せていると、シルビアが容赦ない。
「ほら!華音!さっさと全部脱ぐ!」
春香は、さらに厳しい。
「汗臭いんだから!」
「自信ないの?見せられないの?」
華音は、もう仕方が無かった。
顔を下に向けて、脱ぎ出すと、また叱られる。
シルビア
「ほらー!遅い!脱がされたいの?」
春香
「どうしてノロマなの?」
華音が全部脱ぎ終わると、春香
「全部洗濯!」
シルビアの声が大きい。
「ほら!顔を上にあげて!」
華音が顔を上にあげると、まさに、予想された怖ろしい事態。
二人とも、全裸になっているし、豊かで形の良い胸がブルンブルンと揺れている。
その上、「前を隠す」とか、そんな様子が全くない。
華音としては、お風呂に入るのだから、確かに全裸は当たり前とは思うけれど、せめて「前くらいは隠す」ぐらいは、当たり前なのではないかと思う。
しかし、従姉二人には、とても口ではかなわない。
シルビアから、また声がかかった。
「大丈夫だよ、華音、大人になったじゃない」
案外、冷静な反応。
春香も、華音の全裸を見ても、口調に変化はない。
「うん、どうして恥ずかしがったの?立派だよ」
華音は「どこを見ているんだ」と、不安になるけれど、とても口に出す勇気はない。
ただ、この時点で、抵抗はあきらめた。
全てを見せ合ってしまった段階で、恥ずかしいも何もないと思った。
シルビアが華音の右手を引っ張った。
「さあ、洗うよ」
華音は「いいよ、自分で洗う」と言うけれど、春香に却下された。
「だめ、確認したいことがあるの」
春香も結局、華音の左手を握る。
三人で洗い場に入ると、位置関係は変わった。
華音の後に、二人が回った。
春香が「確認作業」と言うと、シルビアが動き出す。
「まず、背中を流してっと・・・」
ザブンと熱いお湯をかける。
春香は、「汗臭かったから石鹸多めに」と言いながら、その指を華音の背中全体に走らせる・
華音は、本当にくすぐったい。
ついつい、抵抗が再開する。
「あの、春香さん、どうして指?くすぐったい」
するとシルビアが、一喝。
「耐えなさい!男の子でしょ?」
春香も厳しい。
「男の修行は、格闘だけじゃないの、こういう修行もあるの」
華音は、必死に耐えるだけの状態になっている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます