第2話 疑問

 いつからだろう、引き金を引くことに疑問を持つようになったは。

 人を打つことをためらう様になったのは。

 答えは、探しても見つからない。

 私は、司令官から受けた命令に疑問を持ち、人を打つことを躊躇してしまう、無能なロボットです。

 ある日、整備士のグレックが

「君の腕は正常に動いている。どこもおかしいところはない」

 と言いました。ですが、私の腕は常に振るえています。止めようとしても止めることができません。

 明日、タイレル先生のところで診断を受けます。診断結果次第では、私は廃棄されるでしょう。

 だからか、私は、明日が怖いと感じました。

 私に、もし祖国と言う場所があるならそこへ帰りたい。

 


  

 

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