転生したらモブキャラでしたので、全力で攻略させていただきます。
雪音
第1話 パッとしない人生でした。
「鈴宮さん!さっきも指摘しましたよね!ここ!間違ってますよ!」
「すみません。すぐに訂正します。」
私はなんも取り柄がない25歳、東京都在住 鈴宮華絵。
名前からパッとしない人間だとよくわかる。多分。
25歳になっても彼氏いない歴=年齢の私だ。
そんな私でも、恋くらいする。
それは、大人気乙女ゲーム「ラブファンタジア」のキャラクターの攻略キャラの一人、ルルーシェ・エヴィアン。
三年前くらいにたまたまゲーム屋さんの前を通って、見た目の絵に惚れて買ってしまったものだ。
本来、私はゲームという概念はなくましてや乙女ゲームなんて恋ができない女たちが負け犬のようにするものだと偏見を持っていたほどだ。
今では十分乙女ゲーマーなのかもしれない。「ラブファンタジア」しかやらないけど。
私はルルーシェにガチ恋、いやリア恋?夢女子にでもなってしまったようだ。
仕方ないよね!金髪王子様なんだもん。リアルにはいないよね。
私の理想男性像にストライクだもの。
そして、その乙女ゲームにいつのまにか重課金...いや、無理のない課金?まあとりあえず貢いでいたというわけだ。
いいのよ。別に他に趣味もないし、彼氏もいない、仕事ではミスばっかりで肩身せまいし、彼氏いないし!(大事なことなので二度言いました)
友達もなんかどんどん彼氏、結婚して遊べないし。ていうか友達いないし!え?悲しい人間だなあ?うるさい!コミュ障かつ友達ができるような容姿、性格なんて持ち合わせてないんだよ!察してくださいお願いします。って誰に言ってんだかw
さて、私はいつものようにかき...ゲフンゲフン貢ぎに行こうとコンビニへと行こうとしていたのであった。
しかし、まあ転生シリーズあるあるの交通事故ですよね。あっちゃうんですわ。死んでしまうんですわと。(メタ発言なんて言わせないぞ☆)
そして目が覚めたのは、とある大きなお家...なんかでなく、普通のなんかいろんなゲームにありそうな村の一つのお家なのでした。
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目が覚めた。ここはどこだろう。見たことない景色だなあ...
でもなんかこの色合いどこかで覚えてるなあ...
「メディア!起きたのかい!?」
「大丈夫かい?メディア。体に異常はないかい?」
...メディア?私は華絵だよね...
「メディアって私のこと?」
「あなた!メディアがおかしなことを言うわ!」
「落ち着け、ユースティア。お医者さまを呼ぼう。」
医者?そんなに私頭おかしくない。ていうか、医者とか苦手だから呼ばれたくない。注射とかいたいもん。
「お父様?わたくしは大丈夫でしてよ?」
「ああ、メディアは本当におかしくなってしまったようだ。お父様だなんて...」
「あああああああああああああああああああああああああああああああ...メディアぁぁぁぁ」
なんだこの夫婦。なんかとりあえず頭大丈夫なのか?
「落ち着いて?お願い!」
「あああああああああああああああああああああああああああああああ」
だめだこりゃ...
本当に今この場から逃げ出したいと強く思った日は後にも先にもないだろうとこのときはまだ思っていた私であった。
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