あるあるその11 再現可能と断言しすぎ
正直に申し上げます。極論すれば、本に書いてあることを実践して効果が出るのはその本を書いた著者本人のみです。
効果は出たとしても限定的で、書いてある通りに実践しても効果が出ないという人が多いでしょう。
なぜか? それは「ビジネス書を書いた」のは「ビジネスの達人」だからです。
……何を言ってるのか良く分からない。という声が聞こえてくるでしょう。それのどこがいけないのか? と。
分かりやすく「東京から大阪まですばやく移動できる方法」が欲しいと思ったとしましょう。そしたらビジネス書に書いてあることと言えば……
「自家用セスナで東京から大阪までひとっ跳び!」とか
「ジェットクルーザーに乗って信号待ち無しで一気に海上を移動する」等という
ざっくり言えば「上級者向け」の内容になっているからです。
セスナやジェットクルーザーの運転ができる人ならそれでもいいでしょうがほとんどの普通の人には実践不可能な代物です。セスナやクルーザーの免許持ってるわけないじゃないですか。
「名選手名監督にあらず」とは言ったもので「実力がある」事と「自分の能力を噛み砕いて分かりやすく説明する」事は全く別の分野であって、著者と読者の間で前提条件が違い過ぎて参考にならない、なんてことも当たり前のように起こります。
だからこそ「編集者」というプロの読者とでもいうべき人の力が必要なのです。
もし本当に成功者を増やしたいのなら成功の秘訣を「駅で切符を買って新幹線で東京から大阪まで行く」クラスの「誰にでも出来るレベル」にまで落とし込む必要があります。
しかし、そのような誰にでも出来る内容の本が出されることはまずありません。
なぜか? それは「ありきたり」で「当たり前」で「つまらない」からです。
誰にでも出来る内容というは「東京から大阪まですばやく移動できる方法」においては「駅で切符を買って新幹線で東京から大阪まで行く」クラスの事です。
切符を買うことさえ出来れば誰にでも出来ます。出来ますがこういったお話は受けません。「ありきたり」で「当たり前」で「つまらない」からです。
「そんなことぐらい誰でも出来るじゃないか」と本を読んだ人は不満に思いアマゾンレビューに★1をつけます。
元々がつまらない上に口コミで悪評が広まり売り上げが伸びません。
本と言えどボランティアで作ってるわけではなく、利益を出す必要があるから売り上げというのは正しさ「なんか」よりもはるかに重要です。
「そうか! その手があったか!」と言わせないと本としては失格の落第生なのです。
「誰でも出来る当たり前のこと」というのは「つまらない」から売れないのです。それよりも
「朝6時28分36秒にブログを更新するとアクセス数が5倍になります」とか
「ブログの最初の文字を赤色にして大文字にするとPV数が700増えます」とかいう裏技の方がウケます。
他にも定番の話では「5万円の長財布を大事に使えば年収1000万のお金持ちになれます」なんていう下らない、本当に下らなくて何の価値も無いけど「面白い」し「楽しい」裏ワザ的なものが欲しくて、そして実際に売れるのです。
あ、そうそう。上記3つはついさっき思いついたもので再現性は0です。絶対に真似しないで下さい。真似しても上手くいく保証は一切できません。
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