僕がTRPGコンベンションに行った時の話

クロア

本編内容

この記事は TRPG なんでも Advent Calendar 2018 への寄稿記事です。

https://adventar.org/calendars/2901

   ◇   ◇   ◇


0.はじめに 


 ——TRPGコンベンションに行ってみたい。


 TRPGを日頃から遊んでいる方々は、このような感情を持った事があるのではないでしょうか?


 新しいシステムを学んでみたい。自分が養ってきたTRPGの力が何処まで通用するのか確かめてみたい。そもそも、TRPG自体の経験が少ないので、コンベンションを通して知っていきたい。


 このように『自分が知らないものを知っていきたい』というチャレンジ精神から参加を希望する人が多いかと思います。


 今回はそのような方々の為に、TRPGコンベンションはどういうものなのか。参加してどのように感じたのか。これを、コンベンション初心者の私が書こうと思い。筆を取らせていただきました。


 初心者が書いても、お前は理解度低いんだし、説明する事は少ない。そんな事当然に決まってる。と感じる人も多いかもしれません。


 私も長い期間コンベンションを経験していたら、そのような意見を出すかもしれません。


 ですが、『当たり前が当たり前になっていない』この状況だからこそ、人に伝えられる事があるのではないかと私は考えています。


 あ、一応TRPGの知識は『当たり前』という前提で話しますので、TRPGってなに? という方は速攻でこの文章をゴミに捨ててください。概念として考えようとしてした人は大丈夫です。


 ——それでは、はじまりはじまり。




1.TRPGコンベンションに参加申請を送って会場に行ってみた。


 一つの場所に人が集まって、その日のうちにセッションを行う。コンベンションという企画が存在するらしい。


 当時、この話を聞いた私は参加してみたい。という感情も大きかったです。


 しかし、TRPGというゲームに対して、肯定的な感情が少なかった為。暗い集団がボソボソと会話してる。もしくは、テンションが高い奴が自分の赴くままに、他者に迷惑をかける。オタクのオフ会というイメージを持っていました(オタクのオフ会に関して、多大な偏見を含んでいます)。


 正直TRPGをやる事が出来ないという焦れったい環境から、コンベンションをする集団を蔑視していた。という感情も微妙に含まれていたかもしれません。


 これが、マイナスからスタートした私とコンベンションの関係です。


 それでも、いつのまにかコンベンションに参加してるんですよねぇ……いやはや恐ろしい。


 そんな私がTRPGコンベンションに参加申請を送る事になった理由ですが、簡単に言ってしまえばTRPGを行なっていた身内の人間関係が悪化してしまったのです。


 内容は割愛しますが、当時の私は新しい出会いを求める為に、今の関係から離れる為の逃避先として、コンベンションを選択しました。


 すると、都市部に住んでいたこともあって、探すのに少し手間はかかりましたが、さらっと近場にコンベンションが行われている事を知りました。


 ……自転車で行ける距離です。うん、近すぎるわ。


 こんな灯台下暗しなオチだったのですが、ここからが大変でした。


 まず、皆さんは基本的にイベントの参加というものはどうやって行なっているでしょうか? ネットで予約したり、電話をかけたりといった事が基本になっていきますよね。


 コンベンションはネット予約が主体です。コンベンション側が提示したフォームに必要内容を記述して送信するだけ。まぁ簡単!


 その後は当日になったら会場に向かうだけ!


 というあまりにも簡単すぎるシステムだったので、当時の私は不安を感じてしまいました。本当に参加登録出来てるかな? 大丈夫かな、変な目で見られないかな、身内で固まってたりしないかな。


 というありきたりの不安でした。そこで、(強引に)リアルの友人を誘って頑張って挑戦! という形でコンベンションに参加する事にしました。


 誘う友人が居なかったら不安すぎて参加するのが難しかったかもしれないですね……


 そのようなガッタガタな感情を持ちながら会場に向かいましたが、土地勘がない人は会場に向かうだけで結構迷います。迷子にならない様に事前の確認はしっかり行っておきましょう。近所だと侮ってはいけません。迷子になって迎えに来てもらうというアホをやらかした私が断言します。ずっと隣の建物彷徨ってたとか本当にあるので……


 そして、会場に着くと知らないおじさん達が仲良く談笑している環境に飛び込まれます。当時のアウェイ感は凄かったですね。ぷるぷるしてた記憶があります。あ、勿論女性限定コンベンションとなる花園のような企画もあったりしますし、女性自体の数は結構見られますので、ご安心を。


 また、私が参加したコンベンションは比較的に人数が多い場所だったのが救いでした(基本的に4〜7卓は立つ)。人数が少ないところは本当に少ないです。最初のコンベンションは人数が多そうだなと思うところに向かうのがオススメだぞ!


 と、それはさておき。初参加という事もあり、ぷるぷるとしておりましたが、向こう側もそれを知っているので「初参加さんですよね? 軽い説明をしますね!」といったサポートや「好きなシステムはなんですかー?」といった雑談を振ってくれたりとありがたかったです。


 忘れていた……TRPGコンベンションやってるんだからそりゃコミュ力高い人多いよ……


 というサポートを受けてもらったりして、ワクワクドキドキした感情を持ちながら卓に参加する事となりました。



2.TRPGコンベンションでセッションをやってみた。


 TRPGコンベンションにおいて、どうやって卓を立てていくのか。


 勿論開催しているサークルによって内容は変わってきますが、基本はこんな感じ! というのを話していきますね。


 まず、コンベンション会場に訪れると一人一人のGMさんがシナリオのシステムや参加可能人数。シナリオの内容や雰囲気を記入した張り紙が壁に貼られています。ギルドの依頼掲示板のような想像で大丈夫かと思われます。


 それを開始時間までに目を通しておきまして、どのようなシナリオをGMさんが回すのかの確認や、このシナリオ面白そうだな……といった感じで頭の中に入れておきます。


 次に、GMのプレゼンがあります。皆の前に卓を立てる予定のGMが壇上に立ち、自分のやるシステムやシナリオの軽い説明だったりをする形ですね。


 最後に、事前に貰った投票用紙にどの卓に参加したいのかを希望順に記入していき、後は抽選を待つ! という形になります。そして誰がどこの卓に行くのかを決定した後に、各々のGMの進行に沿って卓を進めていくという形になります。


 私が最初に参加した時は、俺クトゥルフ以外にまともに理解できるシステムないからクトゥルフを選ぶぜ! となりましたが、知らないシステムでも遊べるようにGMさんがサポートをしていることも多いので、そこは安心してください。初心者対応しているところなら、ルールブックがなくても一応大丈夫!


 そこからはGMさんの指示に従ってキャラ作成。休憩。セッション進行と行なっていきまして、時間になったら閉会式。という流れになっています。


 時間としては朝から夜までの時間帯になりますので、余裕で一日は潰れます。時間のゆとりはちゃんと持っておきましょう。特に寝坊とかは気をつけてください。


 セッションをやってみた感想としては、普段やってるオンラインセッションとなんら変わらない……というわけでもなく。人の顔が見える! という状況で行うのは中々に新鮮でした。また、手元の作業が多くなりますので、色々と慣れなくてあやふやしてしまったり。メモ用紙は持っていくといいかもしれませんね。


 ですが、時間通りに終わる。ちゃんと完結する事が出来る(たまに無理な時もありますが)可能性が高いコンベンションでのセッションは身内で行なっていたセッションとは違って、充足感を速攻で感じる事が出来る。一日予定をあければTRPGを試しに最初から最後まで遊ぶ事が出来るという点では本当におススメです。


3.おわりに


 簡単な説明となりましたが、如何でしたでしたでしょうか? ちょっと急ぎの文ではありましたが、コンベンションの触りだけでも理解していただければ幸いです。


 現状、私はコンベンションGMとしての活動をメインに切り替えています。PLとは違い、準備するものが多かったり、やるべきことも多かったりと大変ですが、終わった時の充足感はPLよりも大きいとは感じています。


 いきなりコンベンションのGMに手を出すのは難しいとは思いますが、機会を狙って色々とチャレンジしてもらえると私としては嬉しく感じます。


 何事もはじめの一歩から! まずはTRPGのイベントがいつ行われているかを調べてみませんか?


 皆さんの参加。心よりお待ちしております!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る