15.君の人生
君が何の恐怖も抱かずに死んでいくことを僕は望む
本心では君の死など望んではいないけど
君が死ぬとき恐ろしい思いや怖い思いをしなければそれが一番だと思う
いつだったか普通に死ねたらそれでいいと思ったことがある
いま僕が考えているのはつまりそういうこと
普通じゃない死に方で死にたくないのは僕の方で
それを君に押し付けたりするのはよくないことなのかもしれないけど
君だってそんなの嫌だろうってやっぱり思うから
君にも普通に死んでもらいたいって思う
いま僕が死んだら君は悲しんでくれるだろうか
いつまでも生きていたい僕は
でもよく考えたら君がいなくちゃつまらないとも思う
だから最後には君も死んでしまうのなら
いま僕が死ねばいいんだっていうそれこそつまらない考えに取り付かれて
本当にいま僕が死んだら君がどうなるかを想像することもできなくなっていた
いまなら悲しんでもらえるんじゃないか
死んだら泣いてくれるんじゃないか
そんな風にしか考えられなくなっていた
僕はもうどうしようもないから君の幸せだけを望む
出来るだけ永く生きて不幸にはならずに死んでほしい
それだけが僕の人生で思えること
君の人生について僕が思うこと
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